講座報告
2021年4月4日(日)13:30~15:20
オンライン配信会場:豊田市里山くらし体験館すげの里
目的/ねらい
1)豊森なりわい塾の概要と応募方法について案内する
2)渋澤先生や鈴木センター長のお藩士、そして卒塾生の体験談から、豊森Ismを感じていただく
   1日目  2日目
午前
午後 13:30~13:35 あいさつ

13:35~14:20
「豊森がめざすもの」渋澤寿一

14:20~14:30
「おいでん・さんそんと豊森」鈴木辰吉

14:30~15:00 卒塾生トーク

15:00~15:20 応募方法の案内

15:20 終了

資料 豊森10期説明会使用パワポ澁澤.pdf
申込者54名、当日参加47名(オンデマンド配信有)

2009年から始まった豊森なりわい塾も、いよいよ第10期を迎えることとなりました。

新型コロナウィルスの影響で、世の中はこの1年でがらりと変わりました。社会は今も激動のさなかにあるといえるのではないでしょうか。

このようなタイミングでの開催となった第10期の募集説明会。オンライン開催で54名の方がお申込みくださり、当日は47名のご参加をいただきました。 


スタッフは豊田市里山くらし体験館すげの里から映像プロデューサーの古川良則さんに協力していただきオンライン配信。この日は東京から渋澤さんも駆け付けてくれました。オンライン会議はしているとはいえ、やはりリアルに顔を合わせることの安心感を、スタッフもひしひし感じています。豊森ですからね。

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令和3年度 第10期豊森なりわい塾 募集説明会のプログラムは以下の通り。

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■はじめに

豊森実行委員会 中川の司会進行で説明会が始まりました。まずはこれまでの豊森なりわい塾の活動の様子を紹介。卒塾生は第9期までで200名を越えました。卒塾生たちはその後もたてよこに塾生同士がつながり、豊森なりわい塾への参加を機にそれぞれが地域に根ざした活動を広げている方も多くいます。

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■豊森実行委員長 渋澤寿一のお話

続いて、渋澤さんから、豊森なりわい塾とはどういう場なのか?というお話がありました。

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現代の私たちが暮らしている社会、生き方は、たったここ60年ほどの間に作られたものです。それ以前の暮らしのかたちは、「生きること」と「働くこと」が同じでした。薪や炭などをエネルギーとして使い、伝統的な道具と身体を使って仕事していました。その暮らしのかたちを、農山村地域では今も見つけることができます。


たった60年ほどで作り上げてきた、現在の経済至上主義の生き方。この暮らしを、これからも果たして続けていくことができるのでしょうか?新型コロナウィルスの問題も含めて、今あらためて、環境の持続不可能性と社会の持続不可能性を、私たちはつきつけられているといえるのではないでしょうか。


食、エネルギー、教育や医療、働くこと、年をとること...様々な面で、農山村にも都市にも、現代社会の問題は存在します。「地方創生」という言葉をよく耳にしますが、地方が経済的に豊かになるという意味ばかり重視されています。


地に足のついた新しいライフスタイルをそれぞれの人が創造する。私たちは今、そういう局面を迎えているのではないでしょうか。


豊森なりわい塾は、農山村地域に入って学び、それぞれが模索しながら新しい生き方を創っていける場です。共通の関心を持つ多様な仲間が集まり、腹を割った議論をかわせる場です。

豊森なりわい塾の考える「なりわい」は、「職業選択」ではなくて「生き方づくり」です。「生き方づくり」とは、「稼ぎ」「務め」「暮らし」の3つのバランスのよい暮らしを、それぞれがデザインしていくということです。


労働の意味は今、大きく変化しようとしています。戦後から今までは、GDPを向上させるための、経済的価値のための労働でした。これからの労働は、「生きる意味を問う労働」といえると思います。「生きる意味を問う労働」とはどんなものか、少し考えてみましょう。

・地に足がつき、コミュニティの中で必要とされる。

・自然の中でその恵みを得ながら、必要最低限のモノを持ち、多くの人と

 世代がつながっている社会を実現する。

・お金より共感や協働、共生。

・DoよりBeを大切にする。

・お互いが持つ弱みを許容し、そこから社会づくりを考える...


そういった生き方を実際に創り始めている人たちも各地で出てきていますね。このようなことを考えながら、農山村地域での体感をご自身の経験に重ね、本当の幸せな暮らしをどうデザインできるかを仲間と議論しながら考え、それぞれに創っていく場が豊森なりわい塾なのだと思います。すべての生命は、多様でありながら一つにつながっています。皆さんの歩みを応援しています。』

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■豊森なりわい塾事務局 おいでんさんそんセンター 鈴木辰吉センター長のお話

続いて、鈴木センター長から、豊森なりわい塾の事務局を担っているセンターの取組みと、活動のフィールドとなる豊田市の山村地域についてをご紹介。


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『お金ですべての価値をはかる時代を迎えたことが、山村地域の過疎化につながったともいえると思います。

豊田市の都市部では2000年の東海豪雨で大きな被害が出ましたが、その原因は山間部で人工林が放置されていたことでした。都市と山村が密接にかかわっているのが明白になったことは、都市部と山村地域のスムーズな合併につながり、現在の「豊田市」が誕生しました。しかし皮肉にも合併後に起こったことは、過疎の加速でした。

そんななかで、おいでんさんそんセンターは誕生しました。都市と山村が互いに補い合って課題を解決していこうと、様々な人・地域・団体・企業がつながるプラットフォームとして、マッチングや移住支援などを行ってきました。ンターの取り組みから、以下の5つが見えてきました。


1「社会課題はつながることで解決できる」「自立とは、依存先をたくさんつくること」

2移住の受け入れや関係人口で山村地域の持続化は可能

3山村を山村らしく磨き上げること

4学びの装置「豊森」が山村を輝かせる

5経済ファーストから人・地球ファーストへ


豊森なりわい塾はあなたの「人生を変えてしまうかもしれない」場です。私たちは全力で、一人ひとりに寄り添い、サポートしていきたいと思っています。』


■卒塾生トークセッション

大山泰介さん(9期塾生)、野中佳美さん(9期塾生)のおふたりには会場にお越しいただき、伊藤拓真さん(7期塾生)はオンラインでご参加いただきました。卒塾生には「入塾したきっかけや豊森で学んだこと」「卒塾後の生活にどのような変化があったか」などをインタビューしました。

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大山さんは、豊田市都市部在住で企業に勤めていらっしゃいました。仕事で悩んでいたことがあり、奥様のすすめで豊森なりわい塾の入塾説明会に参加。渋澤塾長のお話にハートを射抜かれたそうです。奥様も誘って、ご夫婦で参加してくださいました。豊森なりわい塾の開催は土日のため、市のファミリーサポートに託児をお願いして参加されたそうです。塾後は豊田市の都市部から山村地域である稲武地区にご家族で移住され、新しい暮らしを実践中です。移住後、地域とのやりとりがスムーズにすすみ、豊森なりわい塾で学んだことが活かされたと感じたそうです。


野中さんは、3人のお子さんの子育てがひと段落したところで、お子さんに「好きなことしていいよ!」と背中を押され、看護師の仕事も続けながら社会の抱える問題にアンテナを張り始めました。「みつばちが世界中で減っている」ということをTVでたまたま知って気になり、TVで紹介されていた養蜂家に実際に会いに行ったそう!なにかできないかと友人に話していたところ「あなたに合っているかも」と薦められたのが豊森なりわい塾だったそうです。その友人も、8期の卒塾生だったのだとか。卒塾後は豊田市の農山村地域とご縁ができ、足助地区の「トンカン木工塾」でみつばちのお話と巣箱づくりのワークショップを開催したり、旭地区の「ガキ大将養成講座」のお手伝いをしたりと、活動が広がっているそうです。


伊藤さんは、東栄町へUターンされ、現在は観光まちづくり協会でお仕事されています。東栄町にあるゲストハウスdanonで地域の仲間たちと近況を語る場を持っていて、そのなかで豊森なりわい塾を知り参加。豊森なりわい塾での学びも、そこで仲間とシェアしていたそうです。卒塾後は観光まちづくり協会で、観光地としての価値ではなく「暮らしの価値を見つめて観光につなげる」ということを大切に、新しい観光の在り方を提案されています。

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卒塾生から入塾を迷っている方にメッセージもいただきました。


大山さん「夫婦参加はとても良かったのでおススメです。夫婦で価値観が共有できたのがとても良かったです。もしも迷っていたら、ぜひ飛び込んでみてください!」


野中さん「子どもたちに、豊森なりわい塾での学びを話せたことが良かったです。それと、何と言っても塾生のつながりが今の財産だと思います。同期だけでなく縦のつながりもあり、何を話しても受け止めてもらえる安心感のあるあたたかい仲間ができました」


伊藤さん「自分のように、すでに自分のフィールドがあるという方にもおすすめです」


豊森なりわい塾は、年齢、性別、職業やバックグラウンド問わず様々な仲間が集まり、一緒に学び、議論を交わす場ということが感じられるトークセッションでした。

その後、申し込み方法などをご案内して、第10期入塾説明会を終了しました。

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新たな学びをご一緒できますことを楽しみに、ご応募をお待ちしております! 

スタッフ戸田




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