講座報告
2018年7月21日(土) 10:00?16:30、7月22日(日) 9:30?16:30
1日目:築羽農村環境改善センター築羽会館、旭高原/2日目:杉本地区、敷島農村環境改善センター敷島会館
目的/ねらい
豊田市の森林の姿を見て・触れて・木材利用を始め、生態系・環境・生活資源・ビジネス・精神文化まで多面的に人の暮らしに関わる森林を理解し、これからの人と森林との関わりについて考える。
   1日目  2日目
午前 ・レクチャー
 「森林とその利用」 澁澤寿一
・ゲストレクチャー
 「豊田市の森林の現状と将来」
 豊田市森林課副主幹 北岡明彦氏
フィールドワーク「木材の利用体験」
 伐木・玉切り・薪割り
 指導:高山治郎氏、他
午後 フィールドワーク
 「旭の森林見学」案内:北岡明彦氏
ゲストレクチャー
 「木の駅プロジェクト」高山治郎氏
グループトーク
 「これからの人と森林の関わりについて」
   ゲスト:木の駅)鈴木氏、
   三期)袋真司氏、
   七期)樋口氏

資料 なりわい塾林業2018.pdf 高山さん_旭木の駅プロジェクト概要(2018).pdf
1日目:34名/2日目:43名

豊森なりわい塾第八期第3回講座テーマは「森林」です。
 先月の「食と農」の流れをつないで「森林」を7月に行ったのですが、
2日とも記録的な猛暑に見舞われ、とんでもなく暑いなかの講座となりました。
ある程度想定して対策もしていたのですが、塾生のみなさんやゲストの方々には
大変ご負担をおかけしました。

 森の中に入ったり、伐木や薪割りなど体験ができる森林講座は塾生の気づきも
多いテーマですが、今回は、"灼熱の日中でも、森の中はヒンヤリするんだ"と
いう気づきが増えました。


●1日目の午前は2つのレクチャ
 澁澤さんからは、森は7世代をつないで関わっていく相手であり、
ヒトもその自然の一部であることなどをお話ししていただきました。

 北岡さんからは、日本や豊田市の森の状態、経済性だけではなくて生態系として
の森の意味をお話ししていただきました。

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●1日目の午後は「旭の森林見学」
 北岡さんのフィールドでもある旭高原元気村の中の、600mくらいの森林散策コース
を2時間半かけて周りました。
 コンパクトなエリアの中で、間伐して手入れされた人工林、間伐手遅れ林、槇の木
などの二次林など、森のいろいろな顔を観ることができました。
 なかでも、間伐したヒノキ林と間伐していないヒノキ林を、それぞれテープで囲った
同じ面積の正方形の中の植生を比較したときには、間伐していない林ではわずか4種類
だけだったのに対して、間伐した林はその10倍の種類の植物の芽が出ている様子が観ら
れました。光が当たるからということは理屈では解っていても、実際に観ると納得させ
られます。同時に、その40種類もの植物の名前を説明できる北岡さんにも驚きでした。

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●2日目の午前は「木の利用体験」

 薪割りは、木の駅プロジェクト実行委員長の高山治朗さんや鈴木さんに。
伐木は、矢森協の西川さん他、三期の袋さんなど豊森の卒塾生が多い七森会の方々に
指導して頂きました。森林講座を行うとボランティアの立場で森林整備活動を始める
卒塾生もだんだん増えて行きます。今期も、"これからやってみたい!"という塾生も
何人か現れました。
 薪割りはハマります。なかなか思ったようにパカッと割れなくて、暑い中、
エキサイトして夢中で挑戦している人もいました。
 伐木は、時間が短いので、チェーンソーと手ノコによる玉切りが中心になりまし
たが、チェーンソー経験のある塾生の今泉さんが立木の伐木に挑戦して、指導のもと、
誤差±50cmの位置に見事に倒すことができました。チェーンソーは楽に伐ることがで
きて大変便利ですが、木の硬さや粘りを感じるには手ノコが一番ですね。

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●お昼

 今回も、卒塾生がとよもり食堂を開いてくれました。冷房がなくチョー暑いなか、
本当
にありがとうございました。お昼を食べながら民映研の記録映画「奥会津の木地
」を観ました。お椀にする原木を斧で1本伐るのに40分かかるとわかったところで
声があがりました。チェーンソーのありがたさ(?)が分かった瞬間でした。

●2日目の午後前半は「旭木の駅プロジェクト」の紹介
 午前中にもお世話になった、木の駅会長の高山次朗さんから、なんと9年目になる
活動の内容を、ユーモアを交えながら、暑く・厚く・熱く語っていただきました。
9年も続けていると、木材提供者の高齢化により、昨年は出材量が減少したそうです。
そこで、伐採木の共同搬出など、いろいろな取り組みを工夫されているとのことでし
た。高山さんを先頭として地域で取り組んでいる姿に、木の駅は地域づくりのための
プロジェクトであることが実感できました。

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●2日目の午後後半はグループトーク「人と森林の関わりについて」

 ここまで、森林について観て・聞いて・触れて学んだことをグループトークを
通して自分に引き寄せてみました。
 話題を提供していただいたゲストは、木の駅の鈴木さん、三期の袋さん、それと
七期の樋口さん。樋口さんはウッディーラという会社で木材流通ビジネスに従事
しておられます。
 一人一人の感想も共有しながら、人と森林の関わりについて話題にするなかで、
"自分はどう森と関わるか..."を少しは考えるきっかけになったのではないかと思い
ます。

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※暑さを心配していたフィールドワークよりも、座学を行った室内の方が冷房の
 効きが悪くて大変でした。暑い中最後までみなさんのご協力ありがとうごさい
ました。


 森林は、本当にいろいろなことを気づかせてくれます。人が放置して荒れた
森を健全な姿に戻さなければならない、という使命感や義務感も生まれますが、
まずは、自分の暮らしのなかに、ちょっとだけ「森」を入れて楽しんでみようか
な、という気持ちから始めるのが心地よく長く続けられる入口なのかもしれません。

来月は、そんな「森」や「農」のある生き方をしてこられた人生の先輩方に
お話しを聞く「聞き書き」です。お楽しみに!

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