2018年6月16日(土)10:00~16:15/2018年6月17日(日)9:30~17:15
1日目:敷島農村環境改善センター・敷島会館/2日目:石野交流館
目的/ねらい
1) 生きるための食と、そのための農が、どのような思いと労力の下に成り立ってきたかを知る
2) 現在、農業で生計を立てている方の思いを伺い、いまの日本、あるいは地域の食と農、農業を取り巻く現状について知る
3) 得られた知見、感じたことをベースに、塾生一人ひとりが食、農に対しての向き合い方を考えてもらう
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1日目 |
2日目 |
午前 |
レクチャー「食と農を考える」
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フィールドワーク1まとめ・感想共有
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午後 |
フィールドワーク1「生きるための食と農」
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フィールドワーク2「農にどう向き合うか レクチャー「食と農の自分史」
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1日目:40名 /2日目:32名(ゲスト:高山太朗さん(高山農園)、野中慎吾さん(みどりの里)、横江克也さん(てくてく農園))
6月16日、17日、第八期・第2回講座「食と農を考える」を行いました。
私たちの命を支える「食」と、食を生み出す「農」という行為。
先の見えない時代ですが、命をつなぐために「食べる」ことはこれから先も欠かせません。
この、「食と農」について立ち止まって考えてみるのが今回のプログラムです。
二日間ともに現場訪問を行うタイトな回ですが、節はあいにくの梅雨。
天気が心配でしたが、見事雨に降られずに、講座を行うことができました。
豊森講師・駒宮博男が「食と農」のガイダンスとして、
自身の食と農の経験を交え、
さまざまな角度から情報提供を行いました。
・あなたの体は何からできているか
・食と農の分離
・低自給率をどう考えるか
・日本の農、農業の現状
・基幹作物と換金作物

生きる為に働いていた世界から、
いかに食と農とが分離された世界になってしまったか、
塾生の皆さんに考えていただきました。
そして、午後からは実際に「生きるための食と農」の時代を生きてきた方々にお話を伺いました。
かつて何を食べていたか。
何を作っていたか。何を買っていたか。現金収入は何か。
作るために誰が、どんな道具で作っていたのか。
田んぼならば水はどこから来るのか、どのように管理されていたのか。
子どもの役割は何か。
今に至るまでの「食と農」の在り方を伺ってきました。
今回は71歳から90歳まで、親子ほどに歳の離れた話し手の方がいらっしゃったこと、
昭和の全盛期の地方の商店街が徒歩圏にある農村に育った方がいらっしゃったことで、
世代による変化を感じることができました。
食が食品になったこと、
生きる為に働いた時代から、お金で生きる時代になったこと、
9人家族の時代から、1人暮らしの時代になったこと。
とにかく働きづめで身体を酷使した時代と、インターネットと個人の時代。
季節に合わせて自然のリズムで生きた時代から、サラリーをもらって一つの仕事に打ち込む時代。
かつての社会の姿を少しでも感じながら、
どちらが良い、悪いではなく、これからの生き方、価値観について見つめなおしていただきました。
二日目は、いま、「農業」を行って生計を立てている方3名の現場を伺いました。
食と農が分離され、工業製品を売って食べ物を買う社会のなかで、
どういう思いで農業をされているのか、その生き方、信念をお伺いしました。
最後に豊森塾長・澁澤が、農業博士として社会に出た自身の生き方を踏まえ、
農と農業の違いについて、かつてのコミュニティの姿についてお話しいただきました。
初回に続いて盛り沢山の二日間でしたが、これからの生き方を考える上で、
とても示唆に富んだ二日間だったと思います。
フィールドワークにご協力くださった皆様、
ご多忙の中、ご協力くださりありがとうございました。
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カテゴリ 第八期,
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