講座報告
2015年12月19日(土)10:00~16:30/2015年12月20日(日)10:00~16:30
1日目:築羽農村環境改善センター築羽会館/2日目:崇化館交流館5F第3研修室
目的/ねらい
地域コミュニティの空間で自分が生きるために必要なエネルギーや経済について考える
   1日目  2日目
午前 ・レクチャー「エネルギーの根本問題を探る」駒宮
・話題提供「1000年後の幸せのための地域エネルギー持論」四期生石戸谷尽生さん
・レクチャー「澁澤栄一の考えた経済」澁澤
・映画鑑賞「幸せの経済学」
午後 ・フィールドワーク「オフグリッドのお宅拝見」
・事例紹介「地域にとってエネルギーとは何か」郡上市石徹白 平野彰秀さん
・レクチャー「地域の自治と経済」駒宮
・グループワーク【これからの地域コミュニティをデザインしてみよう」

資料 エネルギーをどう考えるか2015(第5期).pdf 澁澤栄一の経済.pdf
豊森第5期12月(貨幣経済・地域経済).pdf
1日目:37名/2日目:36名

12月講座はコミュニティの中のエネルギーと経済がテーマです。
地域コミュニティのなかで自分が生きるために必要な
エネルギーや経済について考えました。

<エネルギー全体概論>
1日目の前半は、エネルギーの全体概論です。
「エネルギーの根本問題を探る」というタイトルで
駒宮さんのレクチャーでエネルギーの歴史、地球規模の問題、
日本のエネルギー事情から地域のエネルギーまで
エネルギーの全体像を掴みました。
      "この数十年で人類は膨大なエネルギーを消費しはじめた。
     その殆どを化石燃料に依存している。これからは、人口減
     少の進行に従い、当面はガスで繋いて自然エネルギー割
     合を増やしていく。自然エネルギーなら地域で自給できるようになる。"

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続いて、四期生の石戸谷尽生さんに
「1000年後の幸せのための地域エネルギー持論」と称して、
石戸谷さんが描く、1000年後も成立する石油燃料から脱却した
農山村の姿を紹介して頂きました。 
石戸谷さんは、将来0円生活をするために、どのくらいのエリア
で生きられるかを実感したい想いもあって、卒塾後も毎週、
お世話になった伊熊町を訪れて畑や田んぼで作業したり、
草刈りや家の補修などのお手伝いなどを続けています。

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<地域のなかのエネルギー>
1日目の後半は、地域のなかのエネルギーの実例に触れました。
太田町に移住してオフグリッド(電力会社から電気を買わない)
の暮らしをされている下野さん宅を拝見しました。
いろいろなエネルギー自給の工夫を見せて頂きました。
お子さん達がとても元気で活き活きとしている姿が印象的でした。

図3.jpg下野-1.jpg


図1.jpg下野-2.jpg


続いて、エネルギーで地域づくりを行っている、
岐阜県郡上市石徹白(いとしろ)から平野彰秀さんに来て頂き
事例紹介をして頂きました。
石徹白は100世帯、人口270人、小学校の全校児童6名の過疎地域。
小水力発電と地域づくり活動を地元の人たちで行った事例を
もとに、小水力はきっかけにしかすぎなくて、みんなで力を
合わせて1つのものをやることが大事という話が印象的でした。

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※この日の夜は五期生とスタッフで忘年会。
 五期もこの時期までくるとすっかり打ち解けて、お酒も入って、盛り上がりました! 

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<コミュニティの経済>
2日目は、前日のお酒も冷めやらぬ中(?) 
澁澤さんからの「澁澤栄一の考えた経済」レクチャーです。
"資本主義の生みの親といわれる澁澤栄一さんが考えた経済は、
 皆が平等で、信用が経済の原資だった時代。それがグローバル経済と
 言われる、バーチャルな欲望の抑制が効かない経済になってきた。
 果たして、このままで持続可能か? 「いのち」を「おカネ」で担保できるのか。"

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続いて、映画鑑賞「幸せの経済学」
   "持経済成長が豊かな国と定義されたグローバル社会。
   便利で快適な生活の裏側で、伝統的暮しが崩壊し、
   新たな貧困が生まれた。本当の豊かさとは何か?
   その解決の糸口としてローカリゼーションを提案する。
   行き過ぎたグローバル経済から脱却し、持続可能な暮
   しをどう作っていくか"  を課題提起する映画でした。

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最後のレクチャーは駒宮さんから「地域の自治と経済」
経済学の起源から、おカネというものをどう考えるか、
そして地域経済について、旭や恵那の事例を交えて
わかりやすくお話しして頂きました。


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<これからの地域コミュニティをデザインしてみよう>
今回で、3ヶ月にかけて考えてきた"コミュニティについて考える"テーマは終了。
最後に、まとめとして、こんな地域でこんな暮しができるといいな、
を妄想して、これからの地域コミュニティの姿を描くグループワークを行いました。
最初、何を考えればいいのか...と戸惑いもありましたが、
だんだんと盛り上がり、5グループからそれぞれユニークなアイデアが出てきました。
このコミュニティを考えることが、何を大切に生きるか、のヒントになり、
塾生一人一人のセルフデザインにもつながっていきます。

グループワーク.jpgグループワーク2.jpgのサムネイル画像 グループワーク3.jpg1班.jpg

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4班.jpg5班.jpgのサムネイル画像
<塾生の感想>
今回の講座を通して、普段、あまり意識せず消費しているエネルギーや、
おカネを媒体とした経済について改めて考えるきっかけになりました。
・普段何気なく使っているエネルギー、自分がいかに贅沢に使っているか反省しました。
・エネルギーは、地域の人同士のつながり、交流を深めるためのものであるように感じた。
・エネルギーを自給することで、自分に本当に必要なエネルギー量が明確になり、
  身の丈にあっ  た活になるなあと感じた。
・社会の課題を解決すること=経済であったはずが、欲望を生み格差を作るものになってしまい、 課題を増大させるものになってしまったことが本末転倒だと思いました。
・企業で働く価値観がいい意味で壊れ、変わりました。
・その地域でできること、できないことその地域にある宝を生かし暮らしていくことに目を向けていくことでより良い地域なっていくといいなと思いました。



地域コミュニティを、祭りや教育、福祉、医療、ガバナンス、そしてエネルギー、経済と
いろいろな視点から見てきました。改めて自分の暮らしの中のコミュニティの位置づけを
認識し、これからの自分とコミュニティの関係について考える機会となったと思います。

さて、年明けの1月講座は、いよいよ最後のテーマ「幸福論」。
あなたにとって幸福とは? を投げかけます。
そして、2月の卒塾レポート発表に向けて、セルフデザインを考えるワークショップを行います。



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