講座報告
2015年5月23日(土)10:00~16:30/2015年5月24日(日)10:00~17:15
1日目:築羽農村環境改善センター・築羽会館/2日目:崇化館交流館
目的/ねらい
1) 豊森なりわい塾の趣旨と、一年を共にするメンバーを確認する
2) 集落を歩きながら五感で感じ、景観がこれまでの暮らしの積み重ねであることを理解し、暮らしを支えてきた技や知恵、心に思いを馳せる
   1日目  2日目
午前 入塾式
レクチャー「旭地区の紹介」、「豊森のめざすもの」
フィールドワークのまとめ
午後 フィールドワーク「地元学~あるくみるきく」 フィールドワークの発表
レクチャー「現代とはどういう時代か」

資料 豊森のめざすもの(澁澤寿一).pdf 現代とはどういう時代か(駒宮博男).pdf
1日目:46名/2日目:39名

5月23日、第五期となる「豊森なりわい塾」が始まりました。

2009年から始まった豊森なりわい塾も、
はや7年目に突入です。


第五期は男性19名、女性12名、
なんと過去最多31名の塾生を迎えてのスタートとなりました。

今年のメンバーは、20?30代の若い女性が多いのが特徴です。
そして、10代のメンバーがいるというのは、豊森始まって以来はじめてのことです。


五回目となりましたがはじめてづくし?の第五期です。
塾生の皆様も、地域の皆様も、どうぞよろしくお願いいたします。




午前中の入塾式では、フィールドワーク等々で主にお世話になります築羽自治区の区長・松嶋利光さんからご挨拶をいただきました。
また、塾生代表として新城市地域おこし協力隊の藤田真利さんに、入塾にあたっての思いを語っていただきました。
そしておいでん・さんそんセンターの鈴木辰吉センター長からも、豊森にエールをいただきました。

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記念撮影後、すぐに第一回の講座をはじめます。
最初は午後にフィールドワークを行うにあたって旭がどういうところなのか、豊田市役所旭支所の本田茂さんにお話いただきました。
続いて、豊森実行委員長・澁澤寿一がレクチャー形式で豊森なりわい塾の趣旨を説明しました。

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50年前までの日本がどういう国だったのか。
日本の各地で、森とともに生きてきた人びと?じいちゃんばあちゃんたちは、どういう世界観の中で生きてきたのか。
「持続可能」とはどういうことか。
地域の現実の姿と、そこに生きてきた人の姿に学びながら、戦後日本が達成したものと、切り捨ててきたものとを見つめなおし、
普段の生活の中では出逢うことのなかったメンバーが、自分ごととして本音で語り合う。


第五期豊森なりわい塾、そんな場にできればと思います。



お昼ごはんを食べながらあわただしく自己紹介を済ませ、午後からはフィールドワーク「地元学?あるくみるきく」を行いました。

普段、車で通り過ぎてしまうような村の中を歩き、 地元の方と話しながら、五感で感じてみよう、、、というワークです。
塾生は7つのグループに分かれ、惣田町、旭八幡町、日下部町、明賀町、太田町にそれぞれ入り、 集落の方に案内していただいて地域を歩いて回りました。

各集落の皆様、農繁期でご多忙な中にも関わらず、ご案内くださりありがとうございました。


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二日目はフィールドワークで見てきたことを、班ごとに模造紙にまとめました。
それぞれの地域の自然条件の中で、どうやって人びとは暮らしをつないできたのか。
見てきた景観を紐解きながら、伺ったこと、感じたこと、気づいたことを、塾生がまとめて発表しました。
以下、塾生の発表・振り返りから一部を紹介します。

IMG_6171_400.jpg・昔から人と人が繋がり合って農作業をし、村のためにどうしたらよいかを相談して、作り上げてきたあかしがたくさんありました。田植えの前には皆で集まって鎌とぎをする、田植えが終わった後にはお参りに行く、昔から人と人とが助け合ってやってきたことが伝わってきた。


P5243408_400.jpg ・何気なく見てきた風景にも意味があり、暮らしていくための、生きていくための知恵がたくさんあることを知った。そこの土地によって、光の入り方、水の冷たさ、土の地質などによっても工夫の仕方、やり方が違っていて、そこに暮らしてきたからこそ分かることが、それぞれの地域にあることを感じた。昔と今では、今は便利になってきているけれど、便利だからこそ知恵を使わず、一人で出来てしまうことは、簡単だけれど、昔から伝わってきた知恵を伝えあっていくことの大切さも感じた。


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・案内して下さった鈴木さんが、たずねると何でも知っていて教えてくれるのに驚いた。地域を熟知していらっしゃる。草刈、間伐、枝打ち、道路舗装や水路整備等、いろいろな地域の管理が地域の人たち自らの手で行われている点に感心した。実際に目にした場所がとてもきれいに管理されていたので...住む場所を自力で管理している人というのは、とても自立した人間に見えた。

 きれいな森もある一方で、あまり手入れの行き届いていない森も見られた。これまで両者の差を見た目上理解していなかったが、実物を見比べると一目瞭然だった。今後、より人が減ったら森はどうなってしまうのか...という不安をよそ者ながら感じた。


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・普段見ることのない自然をここまで細かく見て考えて歩いたことは初めてで、単純に新鮮な気持ちになりました。お祭りも盛大に少数でもやられる。説明頂いた横山さんは非常にざっくばらんに話して頂いて勉強させて頂きました。生きがいとは何かと聞くと「そんなものはない、今までやってきたこと、みんなと一緒に一体感あることをする」ということに感心しました。自分も含め、現代はその「生きがい」を探すことに必死。




講座の最後は、講師の駒宮が、私たちが生きているこの「現代」とは、人類史の中でどういう位置にあるのか、近代がどういう構造的問題を抱えているのかといった、現状認識のための様々なデータを示しました。
1時間のレクチャー時間に対し、あまりに膨大なデータ量で、さらっと表面を撫でる形になりました。
PDFを挙げておきましたので、深く読まれたい方はどうぞ。

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きっと、第五期も「あっという間!」の一年間になると思います。
ですが、講座の中身的にも、塾という人間関係の場としても、充実した講座にしたいと思っています。
皆様、今年度もどうぞよろしくお願いいたします。

最後に二日間通しての塾生の感想を紹介しまして、
第一回講座の報告はおわりです

次回の講座は6月20日、21日。人びとの暮らしを支えてきた「森林」にフォーカスをあててみます。





・ 50年前まで「生きる→働く」という生活の中には自然と五感が活かされたのだと知りました。しかし、今「働く→お金」という構造の中に「生きる」というキーワードが見失われていて、私たちは迷子なのかなと感じました。


・今起きていること、自分が目をそむけていた現実をあらためて気づくことが出来た。自分がどう生きていくか、子供たちに何を残すのかを今後しっかり考えていきたい。


・お話の中にありました「関係性の再構築の必要性」というのは、まさに現代の人々が求めているものだと思いました。多くの人は少しずつ気づき始めていて何か大きく変わろうとしている過渡期でもあると。これから私たちが、時代を軌道修正し、持続的な社会に向かうためにはどうしたらよいか、一年を通じて体験し、仲間と共に学びたいと思います。


・「小規模な自治力ある暮らしの場」にとても興味が湧きました。人と人、人と自然、世代と世代にとって、どうなのかという視点についても考えていきたいです。


・ただひたすらに感動しました。Cityのあり方に掟がない。あるのは文書。市や国などのきまり(概念?)が「地域」を変えてしまっているような気がして、なんだかいたたまれなくなりました。また、「自分の力で生きる」ということを学びたいと考えていましたが、それは到底不可能で、地域の人たちと良い関係性を築いて、楽しく暮らしながら、生き方を教えてもらい、伝えていくことが大切だと感じました。もっともっと深く話を聞きたいと思いました。


・「グローバリゼーションが素晴らしい」とは言えなくなってきたんだと思う。飛行機で格安で地球の裏まで行けてしまうし、小さな国のニュースもインターネットで手に入る。それはいいことだと思う。しかし、これからは昔を懐かしんで戻るよりも、「新しい」価値観や関わり方が求められてると思う。それは、作るものだと思う。



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